古くは三陸地方の小さな漁村であったが、幕末に盛岡藩士の大島高任が日本初の商用高炉(現世界遺産・橋野高炉跡)を成功させたのを嚆矢として、明治政府により日本初の官営製鉄所(後に釡石鉱山田中製鉄所に民営移管)が設置された日本の近代製鉄発祥の地となる。また釡石港で日本の海図の第1号が作成されている。 太平洋戦争では米軍による釡石艦砲射撃により市街地が壊滅するも戦後に復興し、日本がオリンピック景気で建設需要の高まった最盛期には人口が9万人を超えるなど、東北有数の重工業都市となった。また釡石製鐵所の実業団チーム「新日鉄釡石ラグビー部」は、1978年から1984年にかけて日本選手権7連覇という偉業を達成し、その強さから「北の鉄人」と呼ばれ、日本ラグビー史に一時代を築いたチームとなった。