・市内商業集積地である水沢地区は、江戸時代から平成初期まで商人の町として栄えた。その中心街である水沢駅西側は1990年代中頃まで従来の商店の他にマルサンデパート、マルカンデパート、ダイコー、三春屋(後のダイエー)、ジャスコなどの大型商店が進出し、中心市街地の規模では県都盛岡に次ぐ都市として栄えた。しかしバブル経済崩壊後の平成不況や、旧大店法が廃止された2000年以降の水沢駅東部及び前沢駅東部の国道やバイパス沿いへの大型店進出などの影響により、駅前のアーケードはシャッター通りとなり全国の地方都市と同様に中心市街地が空洞化している。
・市内には数多くの名所・旧跡、レジャー施設が点在(「観光」の項を参照)。奥州市観光物産協会が中心となり祭典や物産、グルメなどを交えながらPRしている。しかし、南に世界遺産の中尊寺や毛越寺などを有する平泉町、北に温泉地や宮沢賢治といった観光資源がある花巻市があり、どうしても通過点として埋没しがちで、周辺の有名観光地ほど認知度も高くないといった課題を抱えている。宿泊施設は東北本線の水沢駅周辺に集中。そのほかは江刺区や郊外の温泉地に点在する。地元資本のホテルや旅館がほとんどで、域外資本のビジネスホテルチェーンはホテルルートイン奥州のみ。東北新幹線の水沢江刺駅周囲には宿泊施設がない。